“龍”
2017/12/27
今回は栃木の日光東照宮の近く“寂光の滝”でした。
早朝の霊気に満ちた細い道を辿って、寂光寺で参拝を済ませ、
少しの間けもの道を下って、寂光の滝に到着しました。
全く人気は無く、出て来そうなのは、熊か鹿か狐か、という
雰囲気です。
思わず、滝水に入りたい!そう直感した自分は、着替えは
持参してないので、パンツ一丁になって滝つぼの浅瀬に座り
ました、周りは前夜の雪で零度位、雪解け水も痛いほどの
冷たさでしたが、心身共に浄めて頂いた心持ちです。
遡ること滝の日(12/17)から10日程前(12/8)、とある
百貨店のイベント場で吉田美術彫刻の吉田敬さんに出会い
ました。ブログの作品を見て頂ければ、その精緻さと精神性
を感じて頂けると思います。一目惚れで、暫くの間作品を
見ておりましたが、どうしても欲しいペンダントトップに
出会いました。今年も頑張っただろうからたまには自分に
ご褒美でいいでしょう、と納得させて、購入することに
致しました。その時、フト、ペンダントの裏に一文字入れて
欲しいと思って吉田さんにお願いすると快諾してくれました。
ただ、自分にとって今一番ふさわしい文字がどうしても思い
浮かばなかったので、イベント期間を確認して、後日、必ず
一文字を決めて参ります、と伝えてその場を発ちました。
滝から戻ってのある日(12/20)、滝の写真を見ていると、
滝口から降ってくる水しぶきが龍の姿に見えて、オオッ!!
と吃驚するとともに、ペンダントの一文字を“龍”にしよう
と決めました。
12月20日、百貨店でのイベント最終日、19時に吉田さんの
出展場に行きますと、閉店の準備で道具類を収めてしまって
いて、後日、彫ったものを自宅に郵送します、とのことでした。
数日後、吉田さんから、以下のメールとともにペンダントに
彫った“龍”が送られてきました。(写メしたもの)
『少しお時間をいただいてしまいましたが、龍の文字をお彫り
しました。なるべくお預かりした書の字体に近づけるように、
深く、気持ちを込めてお彫りしまして、彫りが終わりまして
から、磨きをかけました。このような仕上がりでいかがで
しょうか。』
本当に感動しました。こんな入魂の文字は初めてです。
心身をつぎ込んだ職人の仕事ぶりに、心からの感動です。
ありがたいと思いました。
自分もそういう仕事ができる人間になりたいと思いました。