麻酔科部長
2015/12/07
数年前ですが、地域基幹病院(500床以上)に小さいお子様がいる女性医師(A先生)をご紹介致しました。
面接の席で部長の先生が優しく言いました「僕は、言葉だけではなくて先生方を本当に大切にします。」と。同席していた私は、部長の所作と雰囲気から、言葉を額面通りに受け取れました。この面接の後、条件調整も済んで無事にそのA先生は入職なされました。
3ヶ月後にA先生から頂いたメールで「部長をはじめ皆さん理解があって、定時であげて頂くよう配慮を頂いています。それ以外でも麻酔科チームに特別のインセンティブもあり、多忙ながらも皆活き活き働いています。面接の時、部長が仰って頂いたことは本当でした。」とありました。私は、この時、面接の時の部長の真摯な応対を思い浮かべました。
その後、二人目のお子様を懐妊された時も、部長から連絡があり、応援していること、気持よく産休に入って頂くこと、そして気持ちよく復帰できるような段取りも出来ていることを伺いました。本当に、言葉だけでなく大切にして頂いている様を伺って、感激しました。
勿論、A先生からも嬉しい報告とともに、復帰した際には、ご迷惑をお掛けした分、頑張ります、というメールを頂きました。
5人以上いる麻酔科チームですので、個性的な先生もいらっしゃる中、ひとりひとりの得意分野を生かしつつ全体として有機的に動き、チームのパフォーマンスを最大限に、病院の方向性にも沿って麻酔科の地位も確立して行く、それを自然体でなされている部長を私は心から尊敬しています。この病院は民間の病院ですので、先生方の転職に際して、一度は耳にするはずの病院です。
大学医局に所属なされている先生方の中には、名前を聞いただけで、何故こんなところの名前を出すのかしら?と不快感を露わにする先生もいらっしゃいます。でも正直、全く問題ない就業環境です。逆に、国立でも公立でも市立でも、一般財団法人でも準公的病院でも、建前が申し分なくても、病院幹部の理解の薄さ、組織として脆弱さから、とても辛辣な環境に陥っている病院(麻酔科)が多々あります。
最近、またその部長とお会いする機会がありました。
ひとりひとりのことを丁寧に説明される部長は、細かいことをよく把握なされています。「何故、そのような心持ちでいらっしゃるのですか?」と問いましたところ、
「自分も人生が大事だから、その人の人生を大事にしてあげているだけです。形だけのサポートでは無く、本当にサポートします。」
との返答を頂きました。
コンサルタントR