夢と現実
夢と現実
先日、少し怖くて苦々しい夢を見ました。呆れて苦笑いっていうニュアンス
もあります。
ところは、ヨーロッパの運河ほとりの優雅なホテルの一室です。
運河には、野菜を積んだ船や、観光客の船など多様な船が行き交っていて、
さながら映画のワンシーンです。
脈略も無く、ギャング風(黒のスーツに黒のサングラス)の男達が部屋に
押し込んで来ました。妻と私の二人は追われていたのです。ドタドタドダと
入り込まれてしまって、万事休す、と思った瞬間、なんと私はその部屋
(恐らく5~6階)から運河に目がけて飛び込んで、河に逃げたのです。
とっさの自分の行動にビックリしました。河に浮かびながら、部屋を振り
返ると妻がギャングに対峙しています。「早く逃げろ!!」と叫びつつ
目が覚めました。まだ胸の動悸が収まりません。
丁度その時、ソファに横になっていた私に向かって、現実の妻が笑いながら
近づいて来ました「どうしたの??」と言いながら。目をまん丸に開いてい
たのでしょう。とっさに言いました、悪い夢を見ていたんだよ、ギャングに
追われいてさ、ふたりでホテルの一室に追い込まれていたんだよ、、、、と。
それを聞いた妻が言いました「私のことはいいから、先に逃げて!!」と。
笑っていいのか泣きたいのか、呆れ笑いしながらも、夢の続きで、さっさと
自分一人で逃げたことを伝える勇気が出てきませんでした。日頃いい人ぶって
いても、実際はこんなもんだと、ほとほと現実の自分に興ざめしたのでした。
まだ、夢の中で、自分だけ逃げて一人残したことを伝えそびれたままです。
周りを見回しますと、自分のことは棚に上げて、他者を批判する人がいますね。
実際の自分の言動はないがしろに、善人のように声高に他者を非難する人。
特に最近は政権も変わって新しい船出ですが、TV等で出てくる安直な人達が
口角泡を飛ばして非難ばかりしていますが、彼らは非難される人以上に本気で
この国のことを思っているのでしょうか?その人より真剣に考えているので
しょうか?考え切った上での代替案はあるのでしょうか?非難している自分
自身に酔っている、薄っぺらい傲慢な自尊心が見えて辟易します。
話は変わって、私が出会って来た、本当に尊敬できる、人望のある、周りから
の信頼も厚い先生方で、そういう思慮に欠けている方は見当たりません。自分
の足元をしっかり見つめ、自他の力量を見極め、正と邪、人や組織を活かす為
のバランス、あらゆる要素を考慮しての、誠実で温かい言動をなされる、忍耐
強く人を活かしておられる、そういう感じでしょうか。
本当の自分の姿を見るのはキツイ作業です。
ただ、事実を踏まえないと次に進めないような気がします。