人との繋がり
少し掘り下げて考えてみると、こんなに繋がっていたのだな、と改めて不思議
な感覚が立ち上ります。
もう10年程前、私はこの業界では最大手の医師紹介会社に在籍しておりました。
その時、静岡中部の市立病院の人的窮状を支援すべく、ある機縁から東京大学
循環器内科のA先生と共にその病院長と面談し、幾つかの施策を打ちました。
それから数年の後、私がDプラスに入職した時、A先生から東京の公的三次救急
病院の院長先生(B先生)を紹介頂きました。そのB先生の紹介で、今度は静岡
東部の市立病院の院長先生(C先生)をご紹介頂きました。C先生からの依頼は
心臓血管外科を立ち上げるので、心臓麻酔が出来る常勤の先生を採用したい、
というオーダーでした。
そのC先生のオーダーに応えるべく、日本心臓血管麻酔学会の学術集会で常勤
医師の募集告知ブースを出展しました。その出展で収穫があった為、翌年の
日本麻酔科学会の学術集会にも出展しました。そこで、国立大学の医局長
(D先生)との出会いがあり、そのD先生の依頼で、準公的病院のE院長や
県立病院を紹介頂き、人的支援をすることとなりました。E院長の依頼は一日
最低2人の麻酔科医師と夜間と土日のオンコール待機です。それに応える
べく懸命に関東の各大学を行脚しまして、F大学、G大学、H大学、からの協力
を得ることができ、何とかE院長の期待を裏切らずに済みました。秋から3月末
までの間は、本当に重圧で押し潰されそうだったことを覚えています。
そうしまして、新専門医制度に移行するこの大事な時期、大学病院も適切な関連
研修施設を持っていなくてはなりません。この時期、G大学から、是非、サブ
スペシャリティーを研鑽するための関連研修施設になって欲しいということで、
懇意にしている公的病院のJ先生を紹介して欲しいという依頼がありました。
ご紹介を差し上げましたところ、速やかに話が進みまして、G大学とJ先生の
病院は研修関係が成立しました。双方から頂いた感謝の言葉は、本当に嬉しい
ものでした。
“細部に神は宿る”とは本当のことのように思える今日この頃です。
ひとつひとつの仕事を丁寧に、結果だけを求めず、先ずは真心を目の前の
仕事に注いで、人との繋がりを大切にして行きたいと思います。