Dプラス スタッフblog

「医師の生涯のパートナー」を目指します

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ゆるい面接

   

今回は常勤希望のドクターを医療機関にご紹介する際の、面接についてです。
(次回、「きつい面接」を予定しています)

2ヶ月前のことです。

40代のバリバリの消化器外科医師(A先生)を、都心から少々離れた郊外の
ベットタウンに位置する、300床前後の病院にお連れしました。外科は現在
2名体制ですので、その先生がチームに加われば、年次的に丁度中間にもなり、
外科の専門(A先生は上部消化管)も重ならないので、オペも任せて貰える、
双方のニーズがマッチした案件でした。

さて、面接の場面です。

院長室に待っていたA先生と私を横目に颯爽と、笑わないと怖そうな、迫力
満点の院長先生が入って来ました。

ニコニコしながら、
「大学病院は大変ですよね?」
「先生は何がやりたいですか?」
「今回の転職では何がポイントですか?」
「先生さえ良ければ待っていますよ~!」

というような、当たり障りのない質問とともに、病院の現状と各科の特徴、
そしてご自身の仕事に対するスタンスを楽しそうに伝えて、そして、隣に
いる事務長に、後は、A先生のご要望を聞いておいて調整してね、と10分
そこそこで退出してしまいました。事務長は、院長が忙しいこと、寂しがり
屋で院長室にはいなくていつも医局にいて皆と談笑していること、誰より
働いているけど威張らずに仕事を楽しんでいること、色々な大学から
先生方が集まっているので風通しのいい医局であること等、を話してくれ
ました。続けて、病院の方向性や雇用条件の説明、そして院長室から出て、
院内見学等、一通りの案内を終えて、面接は1時間30分程で終了しました。

A先生と駅まで戻って、近くにある喫茶店で面接後の打合せをしました。

内心、こんなゆるい面接で、A先生は満足なされたのかな??納得なされ
ていないだろうな?!と心配しつつ、先生に感想をお伺いしましたところ、
意外に意外や好印象で、専門医更新が週1日の研究日で賄えるのであれば
前向きに検討したいとのことでした。

私達エージェントは、事前に情報を収集し、面接に出られる先生のことや
良く聞かれる質問等も予め用意するようにしているのですが、初めて訪問
する病院の場合、または事務方が新任で(大手グループ病院は数年で事務方
が人事異動で変わります)、情報が薄い場合は、本当に要注意です。今回の
ような、ゆるい面接の場合、ドクターによっては、誠意や必要を感じられ
ないということで、見送られるケースもあります。

医師の面接は、その面接官の先生(多くは院長先生やその診療科の部長先生)
によって千変万化です。ですので、面接の準備、心構えをする際、相手の
力量や方針や出方が分からない訳ですので、可能な限り、一番厳しい面接
を想定して準備して置いた方が得策です。余裕が持てます。

次回は、冷や汗が噴出した「きつい面接」に触れたいと思います。

 - コンサルタントR