黒猫
◆昨夜の黒猫(金色の眼:コンジキノメ)
昨夜、スロージョギング(数ヶ月前に発掘した、関節を痛めない、最上の走法)
で、懇意の武道具店まで走り、居合わせた剣道七段の先生と少し世間話をした。
それから「げんこつラーメン」(自分が中央線で一番好きなラーメン)に寄って
それから阿佐ヶ谷駅から徒歩30秒位のビール工房に入りカウンターで軽く飲んだ。
これまた美味いクラフトビール。美味いだけでなく身体の細胞が喜んでいるよう。
素材が良く、手作りのものは何でも身体にいい気がする。
(見えないエネルギーがあるよう)
帰り道、荻窪駅から北に歩く。八幡神社の通りを天沼小学校に向けて歩くと、
小さなペットクリニックがある。その前を通り過ぎようとした時、その瞬間。
奥から、しなやかな、品のある、30代前半の淑女たる黒猫が、ふっと流れるよう
に透明な玄関ドアに向かって来た。
黒猫は真っすぐに前を向いた。そして金色の眼がパチッと光った。自分の全身
に電気が走った。本当にびっくりした。その立ち姿には、迷いない、潔い、
風格があった。
ショップ前を通り過ぎるほんの1~2秒。このタイミング、この瞬間、寸分の
狂いのない完璧な間合いだった。
あれは、どこかで見た、魔女を導く、魔法の猫だ。
後で妻に聞いたら「魔女の宅急便」のジジじゃない?!と。
自分はその姿を見ただけで、何かを感じた。直観的に意味が伝わった感覚。
「あなた、気をつけなさい!!しっかり心の眼を開いて生きるのよ。周りで
起こっていることをしっかり見るのよ。そして自分の心の動きをしっかり
見定めるのよ。」
恐らく、そう言っていた。
偶然と必然、この言葉は、いつでも相互に入れ替わる。
誰しも、そういう経験(恐ろしくピタッとくる感覚)があるのでは
ないでしょうか。それを流すのか、心に据えるのか、右か左かだけで、
全てが変わってくる。
ここ最近の自分の心境を思うに、あの眼は「もう覚悟を決めなさい。」
と言っていた。
不思議な経験だった。